市販薬やクリームで首イボがとれない理由
首もとにある小さなポツポツ。
気になってネットで検索してみると様々な情報が載っています。
・首イボは保湿で取れる
・ヨクイニンで改善する
・ハトムギや杏仁オイルが効く
・イボコロリを使えば良い
しかし、実際にクリニックに来院される患者さまの多くが、「市販薬やクリームを試してみたけど変わらなかった」とおっしゃいます。
結論からいうと、首イボ(老人性イボ・アクロコルドン)は、市販のクリームやオイルでは取れません。
では、なぜスキンケアでは消えないのでしょうか?首イボの正体とは何なのか?どうしたら安全に確実に取ることができるのか?
市販薬が効かない理由と、正しい治療法を分かりやすく解説します。
首イボは市販薬・クリームで取れるのか?

まず結論からお伝えすると、首イボ(老人性イボ・アクロコルドン)は、市販薬・保湿クリーム・オイルでは取れません。
首イボは“角質の塊”ではなく、皮膚の細胞が増えることでできる良性腫瘍のため、スキンケア製品では構造そのものを取り除くことができないからです。
ネットでよく見かける「首イボ対策アイテム」
首イボ向けとして紹介されがちな市販アイテムは、以下のとおりです。
・ヨクイニン
・ハトムギ
・杏仁オイル
・ドクダミエキス
・保湿クリーム
「首イボに効く」「ポツポツが取れる」と書かれていると、 つい期待してしまいますよね。
しかし、これらの成分はあくまで 肌の状態を整える成分であり、首イボそのものを除去する作用はありません。
市販薬で治らない理由を知るためには「首イボの正体」を知ることが大切
首イボは、ネットで言われているような“角質の固まり”ではありません。
まずは、首イボがなんなのかを理解することが、誤ったセルフケアを避ける第一歩です。
首イボは角質ではない。正体は「良性の皮膚腫瘍」

ネット上では、「首イボ=固くなった角質」「皮膚の老廃物」といった説明を見かけることがあります。
しかし実際には、首イボは“角質”ではなく、細胞が増えてできる良性の皮膚腫瘍 です。
軟性線維腫(アクロコルドン)
首イボの中で最も多いタイプです。
■ 特徴
・1〜3mm程度の小さなポツポツ
・肌色〜褐色や茶色で“ぴょこっと”飛び出す形
・首・ワキ・胸元などにできることが多い
・良性のイボで感染はしない
衣類の摩擦やネックレスの刺激で炎症を起こすことがあり、気づいたら数が増えていた…というケースもあります。
■ なぜ市販薬で取れないのか
軟性線維腫は角質ではなく、皮膚の中の線維組織が増えてできる腫瘍の一種です。
そのため保湿クリームやオイルでは改善せず、医療機関での物理的な除去が必要です。
脂漏性角化症(老人性イボ)
「老人性イボ」と呼ばれることも多く、顔や体を問わずにできる良性のイボです。
■ 特徴
・褐色〜黒色
・数mm〜2〜3cm程度まで大きさはさまざま
・年齢・体質・紫外線の影響でできやすい
・やや盛り上がり、表面がざらつくことが多い
・良性のイボで、感染はしない
■ なぜスキンケアで消えないの?
脂漏性角化症は、表皮の細胞が部分的に増殖して厚くなることでできる腫瘍です。
・保湿
・角質ケア
・オイル美容
これらのスキンケアでは改善しません。
治療には、液体窒素・炭酸ガスレーザー・外科的治療など、クリニックでの処置が必要です。
良性腫瘍はスキンケアでなくならない
首イボは、ほくろと同じ「良性腫瘍」の仲間です。
ほくろが化粧品で消えないのと同じように、首イボもスキンケアでは消えないという点をしっかり理解することが大切です。
むしろ、自己判断で市販薬を使って悪化する場合もあります。「首イボに効くと言われる市販ケアが効かない理由」 についても詳しく解説します。
首イボに「効くと言われる」5つの市販ケアが効かない理由
ドラッグストアやネットで「首イボ対策」として紹介されるスキンケア成分には、ヨクイニン・ハトムギ・杏仁オイル・ドクダミエキス・保湿クリームなどがあります。
しかし、これらは “肌の調子を整える成分” であって、良性腫瘍である首イボそのものを取り除く作用はありません。
保湿クリーム・オイル
首イボは角質ではなく良性腫瘍のため保湿では消えません。
保湿は肌の乾燥を防ぐためにとても大切ですが、首イボは古い角質や乾燥によるザラつきとは別物です。
・うるおいを与える
・肌のキメを整える
・乾燥小じわを改善する
上記のような効果があっても、首イボを除去することはできません。
ヨクイニン(ハトムギ由来の漢方薬)
ヨクイニンは、ウイルス性のイボ(尋常性疣贅)に対して使用されることがあります。
しかし、首イボの多くは、軟性線維腫(アクロコルドン)や脂漏性角化症(老人性イボ)といった “ウイルス性ではない良性のイボ” です。
そのため、ヨクイニンを飲んでも、首イボがポロッと取れることは基本的にありません。
ハトムギ
ハトムギには、以下のような成分が含まれます。
・ビタミンB群
・アミノ酸
・ミネラル
・食物繊維
これらは肌のざらつきや乾燥対策に役立つ成分です。
しかし、首イボは単なる肌荒れや角質肥厚ではなく良性の腫瘍のため、ハトムギで首イボは取れません。
杏仁オイル
杏仁オイルは乾燥肌や小じわ改善などに使われますが、首イボの原因である「増殖した細胞そのもの」を減らす作用はありません。
・肌が柔らかくなる
・表面がなめらかに見える
肌の変化はあっても、首イボが小さくなったり、消えたりするわけではありません。
ドクダミエキス
ドクダミには、抗炎症・抗酸化作用があります。
しかし、首イボは炎症ではなく皮膚組織が盛り上がってできる腫瘍のため、ドクダミエキスで首イボが治ることはありません。
イボコロリ(サリチル酸)は首イボに使ってはいけない?
ドラッグストアで手軽に購入できる「イボコロリ」は、名前だけ見ると「イボ全般に効く薬」のように感じますが、実は首イボには使用はおすすめできません。
イボコロリの対象はウイルス性イボ(尋常性疣贅)
イボコロリの主成分は サリチル酸 で、厚い角質をやわらかくしてウイルス性イボを削り取る目的で作られています。
■ イボコロリのが効果的なイボ
・手指のイボ
・足裏の固いイボ
・角質が厚い部位の「尋常性疣贅(ウイルス性イボ)」
そのため、首イボとは全く別の症状が対象となります。
一方、首イボの多くは、軟性線維腫(アクロコルドン)や脂漏性角化症(老人性イボ)といった良性のイボです。
そのため、首イボにはイボコロリは不向きです。
首の皮膚は薄いため、サリチル酸でトラブルを起こしやすい
首の皮膚は顔よりも薄く、刺激に非常に弱い部位です。そこにサリチル酸を塗ると、以下のようなトラブルが起きやすくなります。
・強い赤み
・ただれ
・ヒリヒリ感
・色素沈着(茶色い跡が残る)
特に炎症後色素沈着(PIH)は、消えるまでに短くても半年〜1年続くことがあります。
首イボを確実に取る方法【医療機関での治療】

市販薬やスキンケアで首イボが取れない理由は、首イボが“良性腫瘍”であり、細胞そのものが増えているからです。
そのため、確実に取るには、クリニックでの方法がおすすめです。
首イボ治療にはいくつか種類がありますが、それぞれにメリット・デメリットがあります。
液体窒素による治療
一般的な皮膚科で行われる、もっとも身近な治療法です。−196℃の液体窒素を綿棒で患部にあて、凍結させて壊死させます。
■ メリット
・保険適用で費用が抑えられる
・近所の皮膚科で受けやすい
・ウイルス性イボにも対応できる
■ デメリット
・治療時の痛みがある
・水ぶくれ・かさぶた・赤みが生じやすい
・色素沈着(シミのような跡)が残りやすい
・1〜2週間おきに数回通院が必要
・小さな首イボが大量にある場合、治療に時間がかかる
■ 向いている症状
・ウイルス性イボ(尋常性疣贅)
炭酸ガスレーザー
レーザーでイボを蒸散(削り取る)する治療です。盛り上がりのあるイボや脂漏性角化症に向いています。
■ メリット
・1つずつ確実に除去できる
・大きめ・厚みのあるイボに適している
・顔の脂漏性角化症にも有効
■ デメリット
・自費診療のため高額になりやすい
・深く削りすぎると跡が残る可能性がある
■ 向いている症状
・脂漏性角化症の治療
・やや大きめなイボや平らなイボ
・顔の目立つイボをピンポイントで除去したい方
コールドメス法(mikoメソッド)
FLALUクリニックで最も選ばれている治療です。
首イボ(特にアクロコルドン)は 1〜2mmの極めて小さなイボが多発しているケースがほとんどです。
こうした細かい首イボを、安全に・短時間で・跡を残しにくく除去できるように10年以上かけて改良された治療が、mikoメソッドです。
■ 特徴
・1回の治療で150個まで治療が可能
・麻酔クリームを使用で痛みが最小限
・1〜2mm以下の微細なイボにも対応
・炎症後色素沈着のリスクが少ない(※個人差あり)
・多数の首イボを“1回”でまとめて治療しやすい
・首・ワキ・胸元などデリケートな部位に最適
■ デメリット
・保険適用ではない
・医師の技術が必要のため施術できるクリニックが限られる
■ 向いている症状
・首に小さなイボが多数ある方
・短時間でまとめて取りたい方
・跡が残りにくい方法を希望の方
・色素沈着を極力避けたい方
・ネックレスで引っかかるようなポツポツが増えてきた方
首イボが気になったら、まずは専門医にご相談ください
首もとは顔と同じくらい人目に触れやすく、ポツポツが増えてくると毎日のメイク・ファッションにも影響してしまう部位です。
「市販薬で改善しなかった」「自己判断で悪化してしまった」「何年も悩んでいる」
そんな方は、一度専門医の診察を受けることをおすすめします。
FLALUクリニックでは、2mm以下の小さな首イボを“短時間でまとめて除去できる”mikoメソッド を中心に、症状に合わせた治療法をご提案しています。
・首のポツポツが増えてきた
・小さいイボがたくさんある
・色素沈着をなるべく避けたい
・1回の治療でスッキリしたい
このようなお悩みをお持ちの方には、mikoメソッドが特に適しています(※効果には個人差があります)。まずはお気軽にご相談ください。

