首イボの種類と治療法を皮膚科専門医が解説
首にできる小さなポツポツ。
シミやホクロにも見えるけれど、触ると少し盛り上がっている──そんな症状の多くは首にできるイボです。
実は、首イボにはアクロコルドン・脂漏性角化症・ウイルス性イボ・下垂性線維腫など複数の種類があり、原因も治療法も異なります。
しかし、見た目だけでは区別がつきにくいため、誤ったセルフケアで悪化させてしまうケースも少なくありません。
本記事では、首イボの種類・原因・治療法をまとめて解説し、タイプ別に最適な対処法をご紹介します。
首のイボが増えてきた方、種類を知って治療を検討したい方は、ぜひ参考にしてください。
首イボは大きく4種類(写真つきでわかりやすく解説)

首にできるイボは、見た目が似ていても原因や治療法がまったく異なります。まずは首イボの種類を正しく知ることが、最適な治療への第一歩です。
ここでは、皮膚科でよく見られる4つの首イボの種類を解説します。
① アクロコルドン(軟性線維腫)
首イボのなかで最も多い種類がアクロコルドンです。1〜3mmほどの小さな突起で、肌色〜褐色の“ポツポツ”が多数みられます。
特徴
- 触るとやわらかい
- 細い軸で皮膚から少し飛び出している
- 首・ワキ・胸元・下着のゴム部分に多い
- 40代以降で急に増えることが多い
- ウイルス性ではないためうつらない
最も多い首イボの種類で、治療はmikoメソッド(多数個向きの治療)が適しています。
② 脂漏性角化症(老人性イボ)
“盛り上がったシミ”のように見える茶色〜黒色のイボです。
紫外線や加齢によって皮膚の細胞が厚く重なり、盛り上がりがあります。
特徴
- 茶色〜黒色でザラザラ
- 数mm〜1cm以上になることも
- 顔・首・デコルテ・背中に多い
- ファンデーションを塗ると境目に粉がたまる
- 美白剤では絶対に取れない
盛り上がりがあるため、治療は炭酸ガスレーザーが適しています。
③ ウイルス性イボ(尋常性疣贅など)
ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染でできる首イボです。見た目はアクロコルドンに似ていても、感染性がある点が大きな違いです。
特徴
- 表面が硬くザラザラ
- 皮膚の色〜淡褐色
- 感染性がある
- 子どもにも大人にもできる
治療は保険診療の液体窒素が基本ですが、場合によってはレーザーや外用薬を併用することもあります。
④ 下垂性線維腫(大きめの軟性線維腫)
1cm以上の大きさで、やわらかく垂れ下がるタイプの首イボです。
洋服の摩擦やネックレスに引っかかりやすいため、治療希望が多い症状です。
特徴
- ぷらんと垂れ下がる
- やわらかい
- 摩擦で赤くなったり痛みが出ることがある
- 良性の腫瘍で危険性はない
治療は炭酸ガスレーザーまたは切除が適しています。
首イボができる原因|なぜ首にイボが増えるの?

首にできるイボは複数の種類がありますが、その背景には共通して「皮膚への負担」や「加齢」が関係しています。
ここでは、首イボができやすくなる主な原因をまとめて解説します。
摩擦
首イボの原因で最も多いのが摩擦刺激です。
日常で起こりやすい摩擦例
- ネックレスのチェーン
- 洋服の襟(タートルネック・ハイネック)
- 髪の毛先のこすれ
- ボディタオルで強くこする
- 下着やブラジャーのゴム部分
皮膚は“毎日の小さな摩擦”が蓄積されると細胞が増殖しやすくなり、首イボの種類で最も多いアクロコルドンが増える原因となります。
加齢(40代以降で急に増える)
年齢を重ねるとともに、皮膚の代謝やターンオーバーが低下します。
その結果、皮膚表面の細胞が厚く重なり、脂漏性角化症(老人性イボ)が増えやすくなります。
・首のポツポツが突然増えた
・10年前より大きくなった
と感じる方は、加齢の影響が大きく関係しています。
紫外線
紫外線は、皮膚のコラーゲンを破壊し、細胞の増殖を促すため、首イボの発生に大きく関わっています。
特に紫外線の影響を受けやすいのが脂漏性角化症です。
若い頃に日焼けが多かった方は、30〜40代で首イボが増えるケースが多く見られます。
遺伝体質
首イボの種類の中でもアクロコルドンは、遺伝的な体質が強く関係します。
・親や祖父母に首のポツポツが多い
・家族が脂漏性角化症で治療した経験がある
このような場合、首イボができやすい体質である可能性があります。
ホルモンバランス(妊娠・出産)
妊娠中〜産後に、首やワキに細かいイボが増える方は非常に多いです。
ホルモンバランスの急激な変化が、細胞増殖のスイッチとなり、アクロコルドンが増える原因になることがあります。
生活習慣やクセ
実は、見落としがちな原因が「日常のクセ」です。
- 首元をよく触る
- スキンケアで強くこする
- 美容ローラーを首に当てる
- 寝ている間の摩擦
これらの日々の習慣で摩擦が積み重なることで、新しい首イボができる原因となります。
首イボを自分で取るのは危険です|自己処理がNGな理由

首にできるイボは種類によって見た目が似ているため、「小さいし、自分で切っても大丈夫かも?」「爪切りで取れそう…」と思ってしまう方が少なくありません。
しかし、自己処理は以下の重大なリスクを伴うため、絶対におすすめできません。
1. 傷跡・色素沈着が残りやすい
首の皮膚は身体の中でも薄くデリケートです。爪切りやハサミで切ると、深く傷がつきやすく、以下のトラブルを招きます。
- 出血しやすい
- 傷跡がへこむ
- かさぶたのあとが茶色く残る(炎症後色素沈着)
- 長期間の黒ずみにつながる
首は人から見えやすいため、自己処理の跡が目立って後悔される方が多い部位です。
2. 感染(化膿)のリスク
肌を自己処理で傷つけると、細菌が入り込みやすくなります。
- 赤く腫れる
- うみがたまる
- 痛みが出る
こうした症状が起きた場合、治療が必要になるケースもあります。
3. イボの種類を間違えると危険なことも
首イボにはさまざまな種類があり、見た目が似ているだけで治療法がまったく異なります。
特にウイルス性イボは、自己処理するとウイルスが周囲に広がり、数が一気に増える危険性があります。
また、まれではありますが皮膚がん(基底細胞がん、悪性黒色腫)と見た目が近いケースもあり、自己判断には限界があります。
4. 「イボコロリ」は首イボには効かない
市販薬の「イボコロリ」は、ウイルス性イボ(足などにできるタイプ)に使用する薬剤です。
しかし、首にできるイボの95%以上はウイルス性ではないため、イボコロリを使用することで、皮膚の炎症やただれが生じるなどのトラブルが起きる可能性があるため、使用しないでください。
首のイボは種類ごとに治療方法が異なるため、まずは医師の診断を受けることが大切です。
自己処理は、傷跡・感染・悪化などのリスクが非常に高いため避けてください。
首イボの種類|見た目でわかる4つの代表タイプ
首にできるイボは、原因も見た目も種類によって大きく異なります。まずは「自分の首イボがどれに当てはまるか?」を知ることが、治療の第一歩です。
ここでは、首に最も多く見られる4つの種類を写真とともに解説します。
① アクロコルドン(軟性線維腫)— 首イボの中で最も多い種類

特徴
- 大きさ:1〜3mm程度の小さなポツポツ
- 色:肌色〜薄い褐色
- 質感:柔らかく、つまむと伸びるような感触
- 部位:首・ワキ・デコルテ・下着のゴム部分
- 原因:摩擦・加齢・遺伝・ホルモンバランスなど
「ネックレスが引っかかる」「いつの間にか増えている」という方は、アクロコルドンの可能性が高いです。
② 脂漏性角化症(老人性イボ)— “盛り上がったシミ”のように見える種類

加齢・紫外線によってできる良性腫瘍で、首イボでも多く見られます。
特徴
- 色:褐色〜黒色
- 大きさ:数mm〜1cm以上
- 質感:ざらざら、あるいは平らでツルっとした表面
- 見た目:シミに似ているが、触ると盛り上がりがある
- 原因:加齢・紫外線・遺伝
「シミだと思っていたが、ファンデーションを塗ると縁に粉が溜まる」という場合は、脂漏性角化症の可能性が高いです。
③ ウイルス性イボ(尋常性疣贅)— HPVによる感染性のある種類

首イボとしては少数派ですが、ヒトパピローマウイルス(HPV)感染によって発生する種類です。
特徴
- 表面が硬く、ざらざらしている
- 色は肌色〜淡褐色
- 1個が増えて多発しやすい
- 自己処理でウイルスが広がり悪化することも
ウイルス性イボは自己処理によって数が増えてしまう可能性もあるため、自己処理は禁物です。
④ 下垂性線維腫(スキンタグの大型タイプ)— 1cm以上の垂れ下がりタイプ
アクロコルドンの“大きいバージョン”で、柔らかく垂れ下がるように見える種類です。
特徴
- 大きさ:1cm以上
- 色:肌色〜褐色
- 柔らかい・触ると揺れる
- 摩擦の強い部位に多い
首・ワキ・胸元の下着ラインなどでよく見られます。
首イボの治療方法|3つの代表的な治療を比較
首にできるイボは種類によって治療法が異なります。セルフケアでは改善できないため、医療機関での治療が必要です。
ここでは、首イボに対して行われる代表的な3つの治療方法を、わかりやすく解説します。
① mikoメソッド
FLALUクリニックで最も人気の高い首イボ治療が、2mm未満の小さな首イボに特化した「mikoメソッド」です。
首イボの多くは1〜2mmと非常に小さく、首に多数できやすい性質があります。mikoメソッドは、こうした“細かい首イボ”を安全に・短時間で・跡が残りにくいように除去するために改良された治療法です。
特徴
- 最大150個まで一度に治療可能
- 麻酔クリームで痛みを大幅に軽減
- 仕上がりが自然で傷跡が残りにくい
- 液体窒素より色素沈着のリスクが低い
- 1mm以下の微細なイボにも対応
- 首・ワキ・デコルテ・腹部など広い部位に対応
適している首イボの種類
- アクロコルドン(首イボの90%以上)
- 下垂性線維腫の小さいタイプ
② 炭酸ガスレーザー(CO₂レーザー)
2mm以上のアクロコルドンや、脂漏性角化症(老人性イボ)の治療に向いているのが炭酸ガスレーザーです。
レーザーの熱でイボを“蒸散”させ、根本から除去します。
特徴
- 脂漏性角化症に特に有効
- 大きめのイボ対応
- 1回の治療でしっかり除去できる
- 首だけでなく顔・体の脂漏性角化症に広く適応
適している首イボの種類
- 脂漏性角化症(老人性イボ)
- 2mm以上の盛り上がったイボ
- 下垂性線維腫の中〜大型
③ 液体窒素(保険診療)
最も一般的で身近な治療法が液体窒素による冷凍凝固です。
−196℃の液体窒素をイボにあて凍結させることで、細胞を破壊して除去します。
特徴
- ウイルス性イボに有効
- 保険適用のため費用が安い
- 多くの皮膚科で受けられる治療
適している首イボの種類
- ウイルス性イボ(尋常性疣贅)
首イボの治療予約について
首にできるイボは、種類によって治療法がまったく異なるため、まずは医師による診断が重要です。
FLALUクリニックでは、首イボの診断から治療まで一人ひとりに合わせて丁寧にご案内しています。
以下より、ご希望の方法でご予約いただけます。

